2018年 特別企画展「和装モダン」展示風景
会場の様子をご紹介します。
第1章 晴れの日の華やぎ
大正時代の子どもの着物と帯
大正時代以降、女性の社会進出や社交の場の増加により、そこに出かけていくための衣服の需要が高まりました。正装ではない実用的な洋服が紹介されるようになってもなお、女性たちの多くは慣れ親しんだ着物をその衣服として選びました。
大正時代の着物は明治時代後期の様式を受け継ぎながらも、色味や模様表現に近代的な印象を与えるものが登場するとともに、洋花模様の本格的な流行がみられます。
第2章 模様あれこれ
展示替えコーナー(写真は1期の様子)
第2章の一部のコーナーでは、会期を5期に分けて展示替えを行います。1期から4期では、約8点の着物の中から来館者の皆様にお好きな着物を選んで投票していただきます。5期では各期の人気投票の上位1位・2位を再び展示いたします。
第3章 和装・洋装のモダンガール
大正時代末期から昭和時代初期、最先端のファッションを身にまとい、新しい主張を持った女性たちはモダンガール、略してモガと呼ばれました。
洋装に断髪、そして大胆な模様の着物に帯を胸高に締めた和装の女性たちは、流行の発信者でもありました。あそび心あふれる自由な発想の着物の登場は、社会的な規範に縛られることの少ない階級が流行の担い手となったことも要因のひとつと考えられます。
第4章 普段着のあそび
大正時代から昭和時代前期における女性の礼装やよそ行きのための着物が、主に縮緬地に手描き友禅染の技法であるのに対し、普段着やちょっとした外出のための着物は、縞模様や型染めの技法を用いた連続模様が中心でした。
この時代の普段着の特徴は、伝統的に使用されてきたモチーフの大胆なアレンジにあります。形としての面白みを強調し、単純化され大柄になった模様は、生地の上にリズミカルに配置されています。
コラム展示 ある卒業生のワードローブ
こちらのコラム展示では、昭和12(1937)年に本学の前身である東京女子専門学校を修了した卒業生が当時着用していた着物を紹介しています。和服好きであった彼女の着物は、上品でありながらも当時の流行をしっかりと捉え、厳しい指導で知られていた本学での学生生活においても、おしゃれを楽しんでいた様子が伝わってきます。
ほかにも…
さわってみよう 着物の生地
大正時代から昭和時代前期の着物に、よく使用された着物の生地(布)を紹介しています。
きものコーディネート
展示している着物と帯の組み合わせ以外にも、自分好みのコーディネートに挑戦してみてください。和装モダンに仕上がったら、背景写真の上に貼って記念写真をパチリ!
皆様のご来館をお待ちしております!