研究科長メッセージ

 

研究科長メッセージ

人間生活学の知の創造へ

 東京家政大学大学院人間生活学総合研究科は、平成元年に設置された家政学研究科修士課程にルーツがあります。家政学研究科は、本学の伝統ある家政学部の学科を基礎として、食物栄養学、被服造形学の2専攻からスタートしました。その後、平成4年に児童学専攻が、同5年より、家政学を核としながらもフィールドを広げ、人間生活学専攻(博士課程)が設置され、文字通り、本学は、家政系大学の最高学府に相応しい体制が整いました。平成24年度には、家政学研究科と文学研究科が統合され、人間生活学総合研究科となり、今日に至っています。人間生活学総合研究科は、現在、6つの専攻(児童学児童教育学、健康栄養学、造形学、英語・英語教育研究、臨床心理学、教育福祉学)からなる修士課程と、それらを基礎領域として、人間が生きる営みをさまざまな研究領域から探求する人間生活学専攻(博士課程)から構成されています。
 現在、91名(除:非常勤講師等)の教員が熱意を持って指導に当たっています。本研究科は、前身である家政学研究科創設以来、多くの修士号取得者と、40名近い博士号取得者を輩出しています。
 今日、情報通信技術、高速ネットワーク等の進展は加速度を増し、世界のグローバル化が進み、Society5.0に向けて世界が動いています。一方、コロナウイルスの世界的な感染拡大は、私たちの生活様式や社会システムを一気に変化させ、さらに思考や価値観も変化させました。このような先の見えない社会において、私たちには、どのような資質・能力が求められるのでしょうか。一つの明確な解を出すことは難しいのですが、先の見えない社会だからこそ、自ら課題を発見し、粘り強く向き合い、協働的に納得解を出しながら、学び続けていくことが求められているのではないでしょうか。
 本学大学院では、修士課程からの進学者だけでなく、学び続ける意欲を持つ社会人を対象としたリカレント教育を重視しています。人間生活学の新たな知の創造を通して社会に貢献していただくことを期待しています。

東京家政大学 大学院 人間生活学総合研究科長 岩立 京子