カリキュラム・実習
特色・ポイント
教育課程編成の全体方針
造形表現の各分野 ( 絵画、映像メディア、金工・ジュエリー、陶芸、染色、織物、コミュニケーションデザイン、 メディアデザイン、インテリアデザイン、住環境造形、芸術学・アートマネジメント、育ちのための表現 ) を基礎から総合的に学びます。生活空間を美しく快適に創造し、社会の変化に対応できる柔軟な思考力と豊かな感性を持つ人材育成を目標とし、幅広い知識と高度な表現力を育む多くの科目を開設しています。 表現基礎科目、専門基礎科目、各分野の関連専門科目、教職関連科目、学芸員関連科目から成り立ち、多様な実習・ 演習を通して実践力を鍛えます。
入学前教育
造形表現学科では、誰でも無料で受講できるプログラムを2種類用意しています。
[造形学校]
主に、実技入試で受験を想定している3年生向けですが、1・2年生の受講も可能です。
[1・2年生向け美術入門]
美術の経験の少ない方、初めて挑戦してみたい方向けのものです。
どちらも、美術の楽しさや発見を通して学ぶ本学科の指導方針や、授業の雰囲 気を体験できる内容です。(オープンキャンパスにて実施)
また、早期合格者には、実技演習、講評会や学生同士のグループワークなどを 実施しています。
緑に恵まれたキャンパスと充実した実習施設
都心では貴重な落ち着いたみどり豊かなキャンパスで創作活動を実践します。
各専門分野に応じた充実した実習施設を用意しています。
デジタルデザイン実習室,織物実習室,絵画実習室,グラフィックデザイン実習室
住環境デザイン実習室,版画実習室,陶芸実習室,金工・ジュュエリー実習室
彫塑室,映像メディア実習室,染色実習室,インテリアデザイン実習室
社会における自主自律のための課外カリキュラム
本学科では学修の場としての大学教育の原則に基づき、 社会人基礎力の会得や自律のための様々なプロジェクトを実施し、授業時間外における学修のサポートをしています。
アートキャンプ
造形表現学科の特色を生かした来場者も参加できるアートプロジェクトとして学生主体で毎年開催しています。
アトリエや教室とは異なる屋外空間で主体的にアートを体験します。造形表現の新たな魅力や社会のなかでの役割を理解していきます。
卒業制作展
卒業制作展を学外での学生の自主企画展覧会として開催しています。 企画・運営から作品カタログ制作まで学生主体で行い、毎年多くの観客を集めています。 4年間の思いや表現・技術を詰め込んだ展覧会です。作品を作るだけではなく、社会へアートを発信する場の作り方を学びます。
社会とつながろう
社会とつながるプロジェクトに参加することで、授業で学んだことを活かしながら、夢の一歩を踏み出すことができます。 奨学金や大学の助成などを利用したオリジナリティあふれる企画が実現しています。(2016~17年実施事例)
ニコ☆プチ
主に小学6年生向けファッション雑誌(発行:新潮社)が主催するファッションショー「プチ☆コレ7」に参加・出展しました。ブースのデザイン、本誌の本学紹介ページの企画デザインを学生が担当しました。
長南町アートバルーンプロジェクト
昨年夏に行われた「ソーラーアートバルーン長南町プロジェクト」では、長南町の 子どもたちと家政大の学生たちでクジラのアートバルーンを共同制作しました。 子どもたちには皆で一つのことをやりとげる達成感 など、日常では経験しにくい体験の機会になりました。
しんゆりマルシェ
毎年大規模に行われている「アートと食の祭典・しんゆりマルシェ」で子どもたちを対象としたアートプロジェクトを実施しました。造形表現学科の学生たちがスキルを活かし、子どもたちや地域の方々とパラソルアートを制作し、造形表現スキ ルを社会に役立てようとする活動です。
LOFTコラボレーション企画
株式会社ロフトとの産業連携事業として、学生がデザインした「LUNC BOX for kids」を開発し全国のロフトにて販売されました。 応募多数の中から本学職員、株式会社ロフト関係者、乳幼児の子を持つ母親の審査を経て選出されました。
カリキュラム
基礎から学び、造形表現の総合力を身につける教育課程(1・2年次)
基礎共通科目で感性を育てる
平面・立体・映像など、様々な造形表現の基礎を体験することで、自らの方向性を探っていきます。
主な科目:実習基礎、色彩構成、ICTデザイン、基礎造形、デザイン概論、図学、西洋美術史、美術研究 他
専門導入科目で様々な表現を知る
ものづくり・デザイン・アートの基礎を学びます。表現力をつけながら、それぞれの可能性を広げていきます。
主な科目:基礎平面。素材と表現、メディアと表現、美術と環境、工芸概論、アートプロジェクト論、彫塑、育ちのための表現、美術研究 他
さまざまな専門科目を選択できるフレキシブルなカリキュラム(3・4年次)
専門科目でより深く学ぶ
高度な専門教育を身につける
専門分野を絞り表現の質を高めていきます。分野を選択後も 他の分野の表現方法を学べるので、自由な発想をもって 卒業制作に取り組むことができます。
【主な科目】
絵画、日本画、版画、陶芸、グラフィックデザイン、コミュニケー ションデザイン、メディアデザイン、インテリアデザイン、 インテリア CAD、住環境デザイン、金工・ジュエリー、染色、織物、 ファッション表現 、 映像表現 、メディアアート、アートプロジェクト実習、こども環境デザイン、現代美術論、マーケティング論、 卒業制作・論文ゼミナール、博物館実習、教育実習 他
資格関連科目
造形表現について広く学んだ知識や技能を将来に活かす資格として、中学校教諭一種 ( 美術 )・高等学校教諭 一種 ( 美術 ) が取得するための科目が用意されています。また学内に博物館がある利点を活かした博物館実習科目などにより、学芸員の 資格が取得できます。さらに、カラーコーディネーター、インテリアコーディネーター、CG クリエイター、 Web デザイナー等の各資格検定の取得指導を行います。
専門教育科目一覧
2019年スタート新カリキュラム
区分 | 授業科目 | 取得資格必 | |
---|---|---|---|
専門教育科目 | 表現基礎科目 | 西洋美術史I | 美教・学芸員必 |
日本・東洋美術史I | 美教・学芸員必 | ||
色彩構成 | 美教必 | ||
図学 | 美教必 | ||
デザイン概論I | 美教・学芸員必 | ||
デザイン概論II | 高美教・学芸員必 | ||
ICTデザインI | 美教必 | ||
ICTデザインII | |||
実習基礎A | |||
実習基礎B | |||
基礎造形 | 高美教必 | ||
基礎平面I | 高美教必 | ||
専門基礎科目 | 基礎平面II | 高美教必 | |
工芸概論 | 美教・学芸員必 | ||
美術と環境 | 美教・学芸員必 | ||
素材と表現 | 中美教必 | ||
彫塑 | 美教必 | ||
表現とデザインA1(グラフィック) | |||
表現とデザインA2(グラフィック) | |||
表現とデザインB1(情報) | |||
表現とデザインB2(情報) | |||
表現とデザインC1(インテリア) | |||
表現とデザインC2(インテリア) | |||
表現とデザインD1(住環境) | |||
表現とデザインD2(住環境) | |||
メディアと表現A1(映像) | |||
メディアと表現A2(映像) | |||
メディアと表現B1(絵画) | 美教必 | ||
メディアと表現B2(絵画) | 高美教必 | ||
育ちのための表現A | |||
育ちのための表現B | |||
アートプロジェクト論 | 高美教必 | ||
デザイン系 | グラフィックデザインA | ||
グラフィックデザインB | |||
情報メディアデザインA | |||
情報メディアデザインB | |||
コミュニケーションデザイン | |||
メディアデザイン | |||
インテリアデザインA | |||
インテリアデザインB | |||
インテリアプロダクト | |||
住環境デザインI | |||
住環境デザインII | |||
CAD実習I | |||
CAD実習II | |||
マーケティング論 | |||
表現系 | 映像メディア表現A | ||
映像メディア表現B | |||
映像メディアアート | |||
絵画I | |||
絵画II | |||
絵画表現 | |||
日本画Ⅰ | |||
日本画II | |||
版画I | |||
版画II | |||
メディア総合表現 | |||
造形系 | 染色I | ||
染色II | |||
染色造形A | |||
染色造形B | |||
織物I | |||
織物II | |||
織物造形A | |||
織物造形B | |||
金工・ジュエリーI | |||
金工・ジュエリーII | |||
金工・ジュエリー造形A | |||
金工・ジュエリー造形B | |||
陶芸I | |||
陶芸II | |||
陶芸造形A | |||
陶芸造形B | |||
ファッション表現I | |||
ファッション表現II | |||
ファッションプロダクトI | |||
表現と社会 | 育ちのための表現C | ||
育ちのための表現D | |||
育ちのための表現E | |||
育ちのための表現F | |||
こども環境デザイン | |||
こども理解A | |||
こども理解B | |||
こども理解C | |||
アートプロジェクト実習 | |||
現代美術論 | 学芸員必 | ||
日本・東洋美術史Ⅱ | 美教必 | ||
西洋美術史II | 美教必 | ||
総合表現科目 | 美術研究A | ||
美術研究B | |||
美術研究C | |||
美術研究D | |||
卒業制作・論文ゼミナール | |||
卒業制作・論文 | |||
美術研修 | |||
学芸員関連科目 | 生涯学習概論 | 学芸員必 | |
博物館概論 | 学芸員必 | ||
博物館経営論 | 学芸員必 | ||
博物館資料論 | 学芸員必 | ||
博物館資料保存論 | 学芸員必 | ||
博物館展示論 | 学芸員必 | ||
博物館情報・メディア論 | 学芸員必 | ||
博物館教育論 | 学芸員必 | ||
博物館実習 | 学芸員必 |
主な授業紹介
実習基礎A・B
造形表現の最初の一歩。基礎的な実技や知識を学ぶ
実習基礎は1年生の全員が履修する通年の科目です。造形表現に必要な感性の磨き方、表現のベースとなる発想の仕方や素材の扱い方を学びます。
実習基礎Aは視覚伝達について導入的な実技を学び、実 習基礎Bでは自然物の造形要素や自然素材の特性についての知識を習得します。また、造形表現の社 会における役割について、学外授 業やワークショップを含めた授業を実施します。
素材と表現
専門教育の基礎として素材や技法について学ぶ
素材は用いる人が何を表現したいかで、その特徴を生かしてどのよう にも変化させていくことができま す。この授業では素材の加工を通して、造形活動における表現の展開 方法と可能性をさぐります。素材は、金属、土、繊維を軸とし、表現 技法は金工・ジュエリー、陶芸、織 物、染色についてそれぞれの教員が指導します。工芸分野の基礎科 目として位置づけられ、多様な素材に対する表現の基礎が学べます。
基礎造形
発想や素材の扱いなど、実際に制作しながら造形表現の基礎を学ぶ
何かをかたちに表現しようとするとき、多くの人が、発想、素材、表現方法の選定で迷います。この科目では、そのような美術の表現の基本である、造形表現の基礎を学びます。
造形表現の目的、自由に発想するための方法、何を表現したらよいか、どう表現したらよいか、どんな方法を選んだらいか、どんな材料を選んだらよいか、どんな技術や道具を使ったらよいか等を、実際に制作しながら、習得していきます。